マル得温泉旅行

~知床からトカラ・台湾まで~

【野生の湯】岩手 安代町 元安比温泉

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【野生の湯】 ■岩手 安代町 元安比温泉

 雨が降り続く中、青森からの夜道を南下する。走りやすい道だが、やはり夜の雨は怖い。疲労もピークに近づいていることもあり、あまりスピードを出すことができない。
 今日は八甲田山と南八甲田の山中を歩き回った。昨日は焼山、一昨日は乳頭山と、毎日のように登山道を歩いている。栄養補給や睡眠時間は十分なはずだが、疲れは溜まる一方だ。もしかしたら連日車の中で縮こまって寝ているのが悪いのかもしれない。
 ようやく湯瀬温泉を抜けた。目的地まで残り一時間少々だろうか。そろそろ一休みしたいところだが、もう一頑張りすることにする。ガタガタの林道を終点まで走り、空き地に車を駐める。すぐ隣はダムということもあり、水の音がうるさい。
 スピリタスを口に含み、目を閉じる。今日は今日。明日は明日。今は雨が強いが、明朝はきっと晴れているさ。

 ▼出発地点にある赤川ダム。水音がうるさかったです。 温泉画像

 翌朝、相変わらずの雨音で目が覚めた。ややブルーな気分で赤川ダムを出発。外は暗い。車のエンジンをかけ、時間を確認する。5時。食事を省略し、すぐに出発する。今日は、ほとんど歩かないので、まとまった栄養補給の必要はない。まず川を横切らなければならないが、暗くて方向がよく分からない。せめて月明かりでもあればと思うが、この雨の中、ないものねだりしても悲しいだけ。薄明るくなってきた頃、ようやく正しいルートに出会う。
 出発点で大幅に時間をロスしてしまったが、その後は順調な山歩き。雨が降っているが、なかなか気持ちがよい。まぎらわしい分岐もなく、地図の通り進んでいく。右手に安比川が見えるようになってきた。登山道は川沿いに下り始める。チラチラ見える水流は、やはり濁っている。「川を渡るのは嫌だな」と、ややブルーな気分になりながらも渡渉ポイントに到着する。

 ▼一回目の渡渉ポイント。雨で煙っています。 温泉画像

 間近で見る濁流は、強烈の一言。ちょっと辛いかも。地図を見ると、さらにもう一回川を渡るようだ。まずは川を渡らなくても良いエスケープルートを探す。それらしい踏み跡が何となく続いているが、ちょっと自信がない。雨でぬかるんでいるので、物凄く歩きづらいだろう。と言って、目の前の川を往復4回も渡りたくはない。昨日沢渡りした南八甲田山中の矢櫃川より、危険性が高いと感じた。
 自分にしては散々迷ったあげく、正規の登山道、すなわち沢渡りを選択することにする。それにしても川は怖い。木の枝を手にして、かなり下流から横断し始めるが、水圧が強いので、ゆっくりしか進めない。木の枝を突き刺す場所を間違えると、途端にバランスが崩れる。太股まで濡れながらも、なんとか渡りきる。

 ▼二回目の渡渉ポイント。見た目はかなり凄いですね。 温泉画像

 渡りきった後は、傾斜の急な登りだ。ぬかるんでいて歩きにくい。しばらく進んだ後、登山道をそれ、分岐を左に入る。再び安比川に向かい、下り始める。またもや濁流とご対面。このすぐ向こう岸に温泉があるはずだ。適当な渡渉ポイントが見つからないが、ここまで来た以上、行くしかない。何より頭の中は、温泉に浸かることで一杯だ。
 と言うわけで、ほとんど考えることなく、直線的に川を渡り始める。が、二歩目で止まってしまう。妙に深い。身の危険を感じたので、一度戻ることにする。今度は慎重にルートを探す。さっきよりはマシなルートを選択するが、ここもかなり深い。少し自信がなかったが、「えーい、行っちゃえ」と勢いで渡りきる。(笑)
 半ズボンが濡れてしまったが、それはそれ。温泉は目の前だ。

 ▼沢渡り直後に待っているのは、ぬる湯適温の硫黄泉。 温泉画像

 そこにはコンコンと湯が溢れていた。念のために温度を確認した後(暖かい...)、速攻で服を脱ぐ。濡れないようにポンチョで服を包み、ザブリと湯舟に飛び込む。
 ぬるゆ適温。濃厚な硫黄臭が嬉しい。ただ、湧出量のわりに湯舟が大きめなので、湧出口付近から遠ざかると、この季節は辛い。体を思いっきり伸ばし、しばしまどろむ。顔に降り掛かる雨も、気持ちよく感じてしまう。

 温泉からの帰り、最後の沢渡りを終え、ホッとしたのもつかの間、カメラがないことに気付く。(ガーン)。さきほど濁流を記念撮影したときに、落としてしまったらしい。せっかく苦労してここまで戻ってきたのに...(涙)。
 仕方がないのでカメラを探しに戻ることに。危険な沢渡りを無駄に二回も行ってしまった...(号泣)

-2001.10.13-  

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