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【野生の旅】富山長野北アルプス野湯探索1 [北アルプスの湯]

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【野生の旅】 ■富山長野 北アルプス野湯探索1 →[北アルプスの湯]

= 9月20日:一日目 =

 早朝6時前、夜行列車がJR富山駅に到着した。座席で一晩中過ごしたわりに、体調は悪くない。車内から山間部に目をやると、山々に雲がかかっている。台風が近づいているせいか、あまり天候はよくない。雨が降っていない分だけましなのだろう。

 富山駅からは富山電鉄に乗換え有峰口を目指す。土曜日の朝一番の列車だが、さほど混んでいない。登山客は少ないようだ。
 有峰口からはバスに乗り換える。このとき偶然にも温泉関係の知り合いK氏と遭遇する。今回のK氏の目的は高天原温泉。行き先は同じだが、温泉のある山小屋には翌日到着する予定とのこと。終着点の折立まで、マニアックな温泉についての情報交換をする。

 ▼富山 登山道を歩く
温泉画像

 8時前、バスが登山基地の折立に到着した。手早く用意して、K氏と共に山道を歩き始める。急坂が続くのでマイペースで進む。歩く速度が違うこともあり、ほどなくしてK氏との差が開く。K氏との別れ際にゴニョゴニョとつぶやいた後、先を急ぐ。

 三角点には8時57分、五郎岩ベンチには9時40分、そして太郎平小屋には10時10分に到着。想定タイムより30分ほど早い。ここまでは至極順調だ。稜線に出たが、思ったより風がない。と言うか、全く風が感じられない。台風が近づいているとはとても思えない。

 薬師沢小屋には11時33分に着いた。ここで昼食休憩を取る。ノドを潤おし、栄養を摂取した後、最短ルートの大東新道を歩き始める。今までの登山道と異なり、河原沿いを歩くので思うようにスピードが上がらない。A沢を12時23分に通過する。この後のB沢出会いから山道へと変わるが、これが想像以上に大変だった。信じられないくらいの急坂が続く。仕方ないので、文字通り四つんばいになって前進する。
 何度もアップダウンを繰り返す。C沢には13時、D沢には13時19分。やがてなだらかな道になり、そして高天原峠に到着した。時計を見ると13時47分。やれやれ。これで核心部は乗り越えた。後は緩やかな下りだけだ。小雨が時折ばらつくが、何とか天候は持ちこたえそうだ。

 ▼富山 高天原
温泉画像

 14時24分、高天原と思われる静寂な平地に到着。ここまで来れば、目的地の高天原山荘は目と鼻の先だ。雨が激しくなってきたが、もう構うことはない。雨具を出すことなく、山小屋へ急ぐ。
 宿泊手続きをした後、しばらく雨宿りと休憩を兼ねて山小屋で待機する。だが15時になっても雨が降り止まないので、諦めて温泉へ向うことにする。温泉は山小屋から10分以上歩かなければならない。やや憂鬱な気分の中、雨具を羽織り、雨の中へ飛び出す。

 実を言うと、高天原温泉の先に温泉が湧いているらしい、という情報を手にしていた。だが、雨が降りしきる中、しかも6時間以上歩いて疲れている状況で、目の前に濃厚な硫黄臭漂う魅力的な温泉が現れたら、温泉探索する意欲がなくなってもおかしくはない。しかも山小屋でビールを購入したばかりとあっては・・・。

 と言うことで、温泉探索をあっさり諦め、高天原温泉にてゆったりすることにする。(折畳ショベルや布バケツといった野湯探索グッズを用意していたのだが)
 お目当ての混浴露天に到着。シーズンオフということもあってか、この時間誰もいない。巨大な湯船に豊富な温泉が勢いよく注ぎ込まれている。ゆっくりと湯船に身を沈め、思いっきり体をのばす。熱からず温からず。まさに適温。おまけに湯量が豊富なので、とても気分がいい。こんな山奥にここまで極上な湯があるとは想像できなかった。期待以上と言ってもいい。

 ▼富山 高天原温泉
温泉画像

 雨が降りしきる中、目の前を流れる温泉沢を眺めながらビールを飲む。生きていてよかった・・・。

 ビールがなくなった後は、スピリタス(=世界最強の酒)をチビチビなめるように飲む。疲労もあいまって、いつの間にか酩酊状態に陥っていた。そのうち今夜の山荘泊り客が続々と温泉にやってきた。もちろん彼らもビールを手にしている。お互い良い気分で雑談する。
 あまりの気持ちよさに、結局17時20分まで2時間以上も温泉に入湯してしまった。

 温泉から山小屋へ戻る途中、驚いたことにK氏とすれ違った。宿泊予定地の薬師沢小屋に到着したのが思ったより早かったので、一気に高天原山荘まで歩くことにしたとのこと。ご苦労様と心の中で呟いた後、雨の中、山小屋を目指す。それにしてもお腹が減った。考えることは夕食のことばかり。
 山小屋に戻ると食堂に直行した。雨が一向に降り止まないことが気にかかるが、ランプの灯りの下、幸せな時間が過ぎていく。

 山旅は始まったばかりだ。

-2003.09.20-  

→■北アルプス野湯探索2へ続く


【コースタイム】

◆9月20日:一日目
[歩6h30].-542富山600-(富山地鉄)-647有峰口700-(バス)-800折立810-857三角点-940五光岩ベンチ-1010太郎平小屋-1133薬師沢小屋1145-1223A沢-1300C沢-1319D沢-1347高天原峠-1424高天原-1427高天原山荘1505-1517高天原温泉1720-1734高天原山荘(泊)

北アルプスの湯

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