【野生の旅】 ■薩摩硫黄島
◇概略 【住所】鹿児島県鹿児島郡三島村 【交通】JR+船 【旅程】2000.03.17-2000.03.20 ◇船 片道2等\2,950 (三島村役場 09913-2-2257) ・鹿児島港09:00-13:10硫黄島港 ・硫黄島港10:15-14:30鹿児島港 ※硫黄島港13:40-20:20鹿児島港の場合あり ※船の出入港日は不規則なので必ず問い合わせること ※2001年秋に新型船投入(フェリー!) ◇飛行機 往復 5人乗り\40,120 4人乗り\30,110 (東和航空株式会社 0993-73-2110) ※枕崎-硫黄島のチャーター料金。時間は1時間ちょっと? ◇宿(頭の数字は収容人員) 12 大山旅館 09913-2-2107 20 みゆき荘 2-2116 25 民宿硫黄島 2-2155 30 旅壮本田 2-2102 25 民宿ガジュマル 2-2105 15 マリンハウス孔雀の里 2-2169 ※民宿は1泊2食\5,000-6,000。昼食の弁当も作ってくれる ※立地条件の良いキャンプ場もあります ◇島内交通手段 【車】宿で借りることが可能。実費負担のみらしいがぶつけたら悲惨。 修理工場がないので鹿児島への移送費が必要(ムチャ高い) 【タクシー】見かけなかった 【バス】当然ない(^^; 【自転車】宿にあったら貸してくれるかも ※島内はアップダウンが激しいので徒歩オンリーは辛いかも ◇シーズン 【4-5月】最も海が安定していて超お薦め。タケノコもうまい 【夏】台風さえなければ最高らしいが・・・ 【9月】なかなかのお薦め 【冬】海が荒れることが多いのでやめた方がよい ◇温泉(※この他にもセンターで入湯可能) ◎坂本温泉 露天 干潮前後3h(計6h) [2000.03.18] 港から歩いて約40分。硫黄島上陸後、最初の湯。 海水よりややマイルド塩味。無色無臭。 源泉60℃超。排出口近くで46℃前後。源泉近くで少し泡付き。 底からポコポコ湧出。湯量多く、掛け流しが気持ちいい。 入浴後、ツルさっぱり。直接海は見えないが素敵な湯でした。 #翌日も入湯 ◎東温泉 露天 [2000.03.18] 激酸っぱく、苦い上に、舌が痺れる(;_;)<塚原(※大分県)以上か? 岩底が緑に変色。肌が妙にスベスベする(^^; 川原毛(※秋田県)やカムイワッカ(※北海道)と同種のものを感じる。 ところで、2-3年前は硫黄臭が充満していたらしい。 #黄色い成分もビッシリ岩にこびりついてたとも 岩の割れ目から湯が染み出し、満潮時には波をかぶるワイルドさ。 合計4回入湯。荒天時が最も雰囲気良かった<変わり者(^^; ▽穴之浜海中温泉 干潮他 [2000.03.19] 干潮3時間前に現地着。浜辺の気温は暖かく、海水もぬるい。 海面は手前から、赤茶色→エメラルドグリーンに染まる。 鉄臭あったが、いかんせん波が荒く、ほとんど海水状態。 そんでも、悔しいからと、季節外れの海水浴(^^; #某A氏の水無海浜温泉レポを思い出した(^^; 温泉が湧いているのは確かだが、適温入湯には諸条件が必要。 ▽大谷海中温泉 干潮前後1h程度 [2000.03.19] 平家城の西側海岸沿い。暖かい溜りあり。 甘酸っぱく、東温泉よりマイルド。塩味皆無。濃厚な硫黄臭。 ほんのり旨味あり。やや薄白く濁ってた。 なまじ手堀して広げようとしたのが大間違え。 満潮に向かう時間帯だったので、そのうち海水と混ざる(;_;) #早めに布バケツで浴びれば良かった・・・ ◇温泉裏話 ■坂本温泉 露天 干潮前後3h(計6h) (1) ここは東温泉よりも地元民に愛されています。 泉質が優しく、目に効くとのこと。 源泉槽は3×3m程度で、ムチャ熱い。 その隣にある3×10m程度の浴槽で入湯するのが無難。 ただし、排水口や栓が数カ所あるので、地元民でなければ 温度調節は難しい。(宿の人に同行してもらえばよい) (2) 以前は10m×10m以上の巨大浴槽だったが、 ノリが繁殖して始末に終えないため規模を縮小したとのこと。 現在では潮の満ち干きが掃除してくれるので管理が楽に。 またコンクリートの波よけ堤防を築く前は、 台風で巨大岩石が飛び込み、浴槽が壊れて大変だったらしい。 今では被害が激減したが、それでも堤防を乗り越え、 年に何個か、海から岩石が入り込む(^^; (3) コンクリ製堤防の表面に岩を埋め込んだのは数年前のこと。 中村勘九郎が俊基の歌舞伎を演じるため硫黄島に来訪した際、 気分良く入湯してもらおうとお化粧直し・・・(^^; その際、堤防より高い位置に新しい浴槽を作る。 #海が見えるようにという配慮 新浴槽専用に少し離れた上部に湯と水のタンクも作るが、 当日不調ゆえ、昔からの源泉槽からポンプで送湯(^^; #うん千万円が無駄になる(^^;; ■東温泉 露天 24h(例外あり) (1) 入湯時間の「24h(例外あり)」の意味は台風来訪時。 猛烈な波のため、現地に近寄ることすらできなくなる。 #硫黄島の夏は最も海が穏やかだが、台風が直撃するとアウト (2) 周辺はゴツゴツした岩場で荒涼としているが、 数年前までは砂浜だったとのこと。(ちょっと信じられない) 潮の流れによって砂浜は削り取られたらしい。 (3) 小さな源泉槽の下部に大きな浴槽あり。 寒い時期は源泉槽からも湯をドバドバ注ぎ込むが、 暑い時期は栓をして、岩の割れ目からのしみ出しオンリー。 #ちなみにほとんど天然岩風呂 ■穴之浜海中温泉 干潮他 (1) 昭和30年前後の大型台風で浜への道が崩壊するは、 砂浜自体も大きく移動する等、壊滅的被害を受ける。 それ以前は島の小学生の遠足にも利用されるくらい 島人にとってはポピュラーな存在だったらしい。 鹿児島選出国会議員のK氏も若い頃、感激したとか。 #K氏が全力で泳いでる姿を目撃した方の証言(^^; (2) その後、某ヤマハが観光開発を目的に穴之浜の調査を行う。 が、整備等の初期投資に莫大な資金が必要な上、 管理維持が大変なので、採算合わないと白紙撤回。 (3) 地元民に尋ねて判明したのは以前と浜の様子が違うこと。 昔と違い、砂浜とは言い難い状態。 源泉が以前に比べると海中へ移動した可能性があるらしい。 (4) 入湯したいなら↓。 a.大潮(満月) b.干潮前後1h c.無風に近い日 d.海の安定している4-5月 ■大谷海中温泉 干潮前後1h程度 島の北東にある平家城のすぐ西。 海岸に降りてすぐに湯溜りを二箇所発見。(ほぼ隣接) よって周囲をほとんど探索しなかったが他にもあるかも。 ■硫黄島港 港も以前は砂浜。 指宿のように天然砂蒸しができたのこと。 ちなみに現在はずっと海面が赤茶色に染まっているが、 昔は干潮か満潮時に鮮やかな緑色になったらしい。 ■硫黄岳 いたるところで噴気が上がっている。 が、残念ながら湯が湧いている気配なし(;_;) ◇その他 ・ビール自販機あり(350ml\240/ラガー・スーパードライ) ・島内をなぜか野生の孔雀が多数うろついてます(^^; ・平家城からの眺めは一見の価値あり。 ・硫黄山登山道路は所々道が陥没してました。 ◇最後に F氏には大変お世話になりました。 穴之浜に関して貴重な情報をいただきました。 また坂本温泉で御一緒した村(県?)会議員の方にも感謝です。 有意義なお話を伺えた上に、宿まで車で送っていただきました。 そして昨年10月に読んだ嵐山光三郎さんの「決定版快楽温泉201」。 これに記された穴之浜海中温泉に関する一文が全ての始まりでした。 その他私を助けて下さった皆様、ありがとうございました。 この場を借りて、御礼申し上げます。m(_ _)m