マル得温泉旅行

~知床からトカラ・台湾まで~

【野生の旅】台湾 梵梵温泉 [台湾野渓温泉]

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【野生の旅】 ■台湾 梵梵温泉 →[台湾野渓温泉]

→■文山温泉より続く

 12月29日、天成飯店という安宿に泊った。シングルで500元(約1850円)と安いわりに、部屋は広く、しかもベットはダブルサイズ。水シャワーだったのが悲しかったが、贅沢を言ってられる値段ではない。宣蘭駅から歩いて1分と立地条件も抜群だしね。
 夕食は近くの屋台で牛肉麺60元(約220円)と魯肉飯20元(約75円)を注文。魯肉飯はうまかったが、牛肉麺はちょっとくどかった。(やや残念)。食後、近くの夜市をブラつく。台北の士林夜市に比べると家族連れが多い。無邪気にはしゃぐガキが目につく。縁日のような雰囲気が心地よい。伊勢海老キャッチャーがあちこちに設置されていたのが印象的だった。
 20時30分に就寝。朝まで一度も目を覚まさなかった。

 翌朝5時30分起床。旅行中は早寝早起きの健康的な生活が基本ですよね(笑)。宿をチェックアウトした後、宜蘭の街を散歩する。コンビニで野湯探索用に水1.5リットル35元(約130円)を買った後、お粥屋で腹ごしらえする。チャーシューとカリフラワーをトッピングした朝粥60元(約220円)をガツガツ食べる。チャーシューが粥にマッチしていて最高だったが、間違って唐辛子を齧ってしまった。(ヒーン)。店を切り盛りする女性の表情がとても良く、こちらまで元気づけられる。
 別の屋台で昼食用に揚げパン2つとサンドイッチ1つ45元(165円)を購入する。台湾では一般的に揚げパンと豆乳をセットで食べるのだが、この時はまだそのことを知らなかった。一緒に勧められた豆乳については必要無いと断った。屋台の親父は怪訝そうな顔をしていたが、その意味を知るのは揚げパンを食べる時になってからのことだ。(涙)

 屋台の親父に台汽客運のバス停の場所を聞く。駅からやや離れたところにあるらしい。礼を言い、バス停へと向かう。途中、活気のある市場の前を通りかかるが、時間に余裕がないので先を急ぐ。
 7時前、発車ギリギリの時間にバスターミナルに到着。目当ての梨山行のバスもちょうど入ってきたところだ。運転手に「往英士橋?」と紙を見せて確認する。85元(約315円)が料金メーターに表示される。今日は最低でも3回バスの乗換をしなければいけない。しかも一日一本しかない便も含まれている。覚悟を決めて切符を買う。なるようにしかなるまい。
 こうして楽しい楽しい台湾横断バス旅行が始まった。

 バスの運転手は今一つ信用できない。そのうち英士橋で下車する私の存在など忘れてしまうことだろう。昨日の花蓮行きのバスでかいた冷や汗を思い出す。バスの中では眠ることはもちろん、ボーっと過ごすことも危険だ。
 ガイドブックの地図と現在地を頻繁に確認する。目的地の英士橋が近付いた頃、運転手の注意を促すために前方の席に移動する。運転手と目が合った。言葉の代わりに、念を送る。(ハーーー!)。運転手が軽く頷く。どうやら私の祈りが通じたらしい。無事に英士橋のたもとで降ろされる。(謝謝)

 ▼梵梵温泉の直前には「温泉」と書かれた岩があった。 温泉画像

 だが、そこには停留所の標識はなかった。うーん、アバウトだ(笑)。次に乗る巴陵行きのバスのことを考えると若干不安になったが仕方ない。梵梵温泉を目指すことにする。台湾で最初の野湯だ。
 ガイドブックを見てもどれぐらい歩けば良いか今一つ分からなかった。徒歩30分と中国語で書いてあるみたいなので、1時間30分あれば何とか行って帰ってこれるだろう。
 橋の上流に目をやると河原にはハッキリした轍がついている。ガイドブックにも車で温泉まで行けるようなことが書いてある。河原への道を下りはじめる。念のために通りがかりの地元民に温泉の方向を確認するが、想像通りだった。礼を言い、元気一杯に歩き始める。
 河原を歩き始めて5分もすると、遠くに駐車中のたくさんの車が見え始めた。こんな近くにあるわけないよな、と思ってるうちに温泉に到着してしまった。バス停からも15分かからなかった。お手軽すぎる。(笑)

 温泉の手前で沢を渡る。流れは早いが深くはない。そこには巨大な露天風呂があった。ショベルカーで掘ったとしか考えられない。情緒に欠けるのがやや残念だが、とにかく物凄いスケールだ。池の湯(※北海道)より広い。1000人は辛そうだが、100人ぐらいならば余裕をもって同時入湯できそうだ。底も深く、1m以上の箇所もあった。

 ▼梵梵温泉。メチャメチャ広いです。これで半分ぐらいの大きさ。 温泉画像

 水着着用で温泉に入る。底は泥湯と化していた。足下自噴なので良く分からないが、これだけ巨大な露天を適温にするぐらいだから、湧出量が多いのは間違いない。
 周囲の河原には4WDがたくさん駐車しており、たくさんのグループがキャンプを楽しんでいた。彼らの姿を眺めながらゆったりとした時間を過ごす。

 梵梵温泉からの帰り道、カップルに温泉までの道を尋ねられた。
「我是日本人。アイ・アム・ジャパニーズ。ソーリー、ノー・チャイニーズ」
 いつものように答えながら、そんなこと俺に聞くなよと思う。
「ほー、あなた、日本人ですか。私、日本語、大丈夫です。ここから温泉まで、どれぐらいですか?」
 ところが、日本語で返事があったのでビックリ。見たところ、20代の青年だ。英語も問題なく喋ることができるのだろう。若いのに凄い。

私「ここから歩いて10分です」
彼「温泉は、川の右側、それとも左側ですか?」
私「テント、たくさんあります。温泉は、すぐ分かります」

 なんと台湾において、台湾人に道を教えてしまった。(笑)

 ▼英士橋バス停? ここに突っ立ってたらバスが停車してくれた 温泉画像

 英士橋バス停では、宜蘭を8時40分に出発するバスを捕まえる必要があるのだが、何時に通過するかは分からない。バス停の標識さえないのだから当たり前だ。(笑)
 先ほど乗ったバスで50分かかったので、おそらく40〜60分後の9時20分から9時40分の間だろうと見当をつけていた。お目当ての巴陵行きのバスは一日一便しかない。これを逃すと今日の目玉である四陵温泉に行くことができない。

 英士橋の橋桁を工事する人にバス停の場所を確認すると「ここらへんだよ」と教えてくれた。標識はないが、どうやら大丈夫みたいだ。
 ボンヤリと工事の模様を眺めながら時間を潰していると、9時32分に巴陵行きのバスが来た(嬉)。運転手に「往四陵?」と書いた紙を見せ、バスに乗り込む。料金メーターを見ると71元(約260円)。台湾はバス代が安い。

 とにもかくにも第一関門突破だ。(イエーイ!)

-2001.12.30-  

→■四陵温泉へ続く

台湾野渓温泉
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